icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻7号

1992年07月発行

短報

精神科入院自殺既遂例の検討—自殺状況と前兆について

著者: 津村哲彦1

所属機関: 1多摩済生病院・精神科

ページ範囲:P.773 - P.776

文献概要

■はじめに
 自殺の問題は,結果が取り返しのつかない重大な事態だけに重要な問題であり,特に,入院中の場合には,我々治療スタッフの目が届くだけにやりきれないものである。過去において精神科患者の自殺についての検討は数多くなされているが,自殺問題を検討する場合,自殺未遂者まで入れると自傷行為や狂言との区別が難しく範囲が不明瞭になり,通院患者では情報が整わず,自殺既遂者は何も語ってくれないという調査自体の限界を伴うものである。入院患者の場合,管理された環境の中で生じることであるだけに繰り返し検討されなければならない問題と思われる。
 今回,当院精神科における過去25年間の自殺既遂例についての事故報告書に基づいて検討した結果と,海外の文献は文化・宗教的な問題もあるため,過去の我が国の研究を参考に,入院中の自殺の状況と前兆についてまとめた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら