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文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻8号

1992年08月発行

文献概要

特集 薬物依存の臨床

我が国の薬物依存の動向と展望—全国の精神科医療施設の実態調査より

著者: 福井進1

所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部

ページ範囲:P.815 - P.821

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■はじめに
 我が国の社会が初めて経験した深刻な薬物乱用は,戦後の覚せい剤乱用であった。その後,1957年頃よりheroinが,1960年頃よりmeplobamate,methaqualon,chlordiazepoxideなどの抗不安薬,睡眠薬そして鎮痛薬など各種薬物が乱用され,そのつど社会問題へと発展した。
 1967年頃より有機溶剤乱用が青少年の間に爆発的に流行し始め,1970年頃より覚せい剤が再度我が国の社会で乱用され始めた。そして,覚せい剤と有機溶剤は20年以上にわたり,我が国の主要な乱用薬物として乱用され続け,社会に,精神医療に多大の影響を与えてきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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