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特集 薬物依存の臨床
薬物依存と脳画像解析
著者: 伊豫雅臣1 山崎統四郎2
所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部 2放射線医学総合研究所臨床研究部
ページ範囲:P.875 - P.879
文献購入ページに移動近年の放射線医学の進歩により生きたヒトの脳の形態や機能を調べることが可能となってきている。X線CTやMRIは主に形態学的変化を,そしてポジトロンCT(PET)やシングルフォトン・エミッションCT(SPECT)は機能的変化を調べるのに有用である。薬物依存についてのこれらの手法を用いた研究は,依存症発症機序の解明および乱用による精神毒性または神経毒性の発生機序の解明,またはそれらの毒性の診断を目的に行われている。しかし,依存性薬物の脳への作用は種類や使用量,使用期間によって異なる。さらに,薬物摂取行動に伴う非特異的な作用も脳の形態や機能に影響を与えるので,薬物依存症者を対象とした画像診断の場合,これらの要因について分析する必要がある。そこでまず薬物依存の脳画像に及ぼす要因について考察する(図1)。
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