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文献詳細

雑誌文献

精神医学34巻9号

1992年09月発行

研究と報告

恐慌性障害の症例研究:1—恐慌発作を持つ患者166例の臨床像

著者: 塩入俊樹1 花田耕一1 高橋三郎1

所属機関: 1滋賀医科大学精神医学講座

ページ範囲:P.965 - P.971

文献概要

 【抄録】 恐慌性障害(panic disorder)という診断カテゴリーがDSM-Ⅲ診断基準に導入されて以来10年間に,自験例166症例を得て,その臨床像と人口動態的諸因子を検討した。①外来新患中の頻度は2〜4%で,最近増加傾向にある。②性比は1:1.16で男女ほぼ同数である。③空間恐慌を伴うものは全体の3分の1で,DSM-Ⅲ-Rへの変更により有意に増加している。④年齢分布は男性で20代と30代後半,女性で30代後半にピークがあった。⑤恐慌発作の症状は頻度の多い順に,心悸充進,呼吸困難,めまい感,死への恐怖であった。⑥恐慌発作の頻度は約70%の患者で1週間に1回以上であった。⑦恐慌発作の持続時間は1時間以内のものが約65%であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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