文献詳細
文献概要
研究と報告
小児の身体表現性症状について—コンサルテーション・リエゾン精神医学からの分類の試み
著者: 増井美保子1
所属機関: 1兵庫県立こども病院精神神経科
ページ範囲:P.973 - P.980
文献購入ページに移動 【抄録】 1公立小児総合病院精神科外来において身体症状を主訴として受診した症例を調査した。身体症状を主訴とするものは,全初診患者中7.2%を占め,その中では頭痛,腹痛,四肢の運動障害を呈するものが多かった。症状別に,発症年齢や随伴症状,性格特微などを検討するとともに,これらの症状の出現形態を小児の身体像の確立の過程との関連から考察した。
また,症状のいかんにかかわらず,症状の種類の多少,随伴する精神症状や行動化の有無,ヒステリー機制の有無などにより,5つの類型を考え,各々の類型の臨床的特徴,予後,治療について検討を加えた。身体症状を有する子どもの治療を考える時に,特に他科との連携に際してこれらの類型を考慮することが有用であると考えられた。
また,症状のいかんにかかわらず,症状の種類の多少,随伴する精神症状や行動化の有無,ヒステリー機制の有無などにより,5つの類型を考え,各々の類型の臨床的特徴,予後,治療について検討を加えた。身体症状を有する子どもの治療を考える時に,特に他科との連携に際してこれらの類型を考慮することが有用であると考えられた。
掲載誌情報