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短報
4年7カ月の緘黙より回復した自己臭妄想の1例
著者: 藤本明1 河原宏子1
所属機関: 1岡山県立岡山病院
ページ範囲:P.1017 - P.1019
文献購入ページに移動 精神科の臨床においては,緘黙は決して珍しいものではない。昏迷状態においては,しばしばこのような状態に遭遇する。一般には昏迷状態から回復すると,患者は自然にまた発語することができるようになる。ところが,我々は昏迷から回復した後でも緘黙を続け,4年7カ月後にやっと発語することができた症例を経験した。緘黙の遷延化についてはまだ報告がそれほど多くないように思えるので,この症例の臨床的経過を,簡単な考察を加えて報告する。
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