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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻1号

1993年01月発行

文献概要

研究と報告

一過性全健忘の3症例—SPECT所見を中心に

著者: 中村有1 川勝忍1 生地新1 篠原正夫1 十束支朗1 駒谷昭夫2

所属機関: 1山形大学医学部精神神経科 2山形大学医学部放射線科

ページ範囲:P.63 - P.69

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 【抄録】 一過性全健忘の3症例を経験し,133Xe吸入法によるSPECT検査を施行した。症例1は59歳女性,症例2は70歳女性,症例3は58歳女性で,健忘の持続時間はそれぞれ4時間,3時間,6時間であった。発作回復後それぞれ16日,40日,4日目のSPECT検査で,症例1では軽度の,症例2,3では明らかな両側側頭葉内側部の血流低下を認めた。症例2の約11カ月後の再検査では同部位の血流は回復していた。一過性全健忘の記憶障害に,両側側頭葉内側部の血流低下が関係していると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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