icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻10号

1993年10月発行

文献概要

短報

脳波異常を示した橋本病の1例

著者: 長瀬精一1 市川忠彦2 羽田忠1 清水文雄1

所属機関: 1国立水戸病院精神科 2筑波技術短期大学保健管理センター(視覚障害系)

ページ範囲:P.1112 - P.1114

文献購入ページに移動
 橋本病は,甲状腺機能低下症を示す代表的な自己免疫疾患の1つとしてよく知られている6)。本症は主に内分泌内科領域ではしばしば経験される疾患で,その診断は病理組織所見で橋本病の特徴を認めるか,あるいはサイログロブリンまたは甲状腺抽出液を抗原とする沈降反応が陽性を示す場合,「広義の橋本病」とされる2)が,脳波に関する知見については,これまであまり言及されていない。最近筆者らは,精神症状を伴った増悪期に脳波異常を示し,治療により精神・身体症状が軽快すると,脳波所見も著しく改善した橋本病の1例を経験した。橋本病の脳波についての報告は稀と思われたので,本例の臨床・脳波的特徴を述べ,若干の考察を加えて報告したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?