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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻10号

1993年10月発行

紹介

CODE-DD:抑うつ性障害統合診断評価法の開発

著者: 竹内浩1 古川壽亮2

所属機関: 1豊川市民病院 2南知多病院

ページ範囲:P.1119 - P.1127

文献概要

■はじめに
 Composite Diagnostic Evaluation(CODE)システムは,統一的な診断基準リストと標準化されたデータ収集法を備えた多重診断法polydiagnostic methodの1つである。それは,特別に考案されたアルゴリズムにより,1人の患者について同時にいくつもの診断体系から診断を与えることができる診断法の集合であり,CODEと称されるそれぞれの診断法は異なった疾患カテゴリーを扱っている訳注1)
 個々のCODEは,次の3つの部分から成っている。CODEを構成しているすべての診断体系の診断を出すことができるような症状リスト,これらの症状すべての有無を確認するのに適した半構造化面接,および症状からそれぞれの診断体系における個別の精神科疾患を診断できるような判定系統樹である。
 CODEシステムと他の多重診断評価には以下のような相違点がある。第一に,各々のCODEは,当該の診断カテゴリーの概念の歴史的発展に関連した系統的記述をすべて含んでいる。また判定系統樹は,精神医学上の分類が,種々の異なった組み合わせの精神病理学的症状から同じ診断の導き出されることのある多重措定的polytheticな分類であるという点を考慮に入れて組み立てられている。CODEシステムの3番目の特徴は,診断決定過程のすべてのレベルにおいて必要な情報を容易に利用可能な形で取り出すことができる点である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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