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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻11号

1993年11月発行

文献概要

研究と報告

高齢発症の挿話性精神病

著者: 古茶大樹1 濱田秀伯1 三村將1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.1159 - P.1165

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 【抄録】 80歳を越える高齢に初発し挿話性経過をとった精神病を,精神病理学的検討を加えて報告した。各挿話は,妄想気分を伴う錯乱状態で始まり,意識清明な体系妄想に移行し,臥床がちな消耗状態を経て回復するが,5回の挿話を繰り返した後に2年4カ月の経過で残遺状態に陥った。このような精神病について内因精神病の可能性を検討し,疾患分類上は分裂病の非定型群ないし非定型精神病に含まれる可能性を論じ,その病像や終末像が年齢に応じて変化することを述べた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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