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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻11号

1993年11月発行

文献概要

研究と報告

英国と日本の不安障害の治療の比較—質問紙による予備的研究

著者: 藤田憲一1 古賀良彦1 竹内博人1 武正建一1

所属機関: 1杏林大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.1167 - P.1174

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 【抄録】 不安障害の治療につき日英の精神科医にcase vignetteを含む質問紙により調査を行い,以下の結果を得た。
 (1)日本では不安障害のいずれの下位カテゴリーについても薬物が治療の中心となっており第一選択とされる率が高く,特にBZsが用いられる頻度が非常に高かった。1回の診察時間は30分以下のものが非常に多く,治療の間隔は2週以下のものがほとんどを占めた。(2)英国では第一選択に薬物が用いられることが少なく,行動療法,認知療法,家族療法が治療の中心となっていた。また不安障害の各カテゴリーごとに選択される治療が異なっていた。薬物は抗うつ薬が用いられることが多く,BZsは極めて少なかった。診察時間は30分を超えるものが多く,治療間隔も2週を超えるものが多かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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