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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻12号

1993年12月発行

研究と報告

Nocturnal paroxysmal dystoniaの1症例—睡眠時の覚醒反応との関係について

著者: 齊藤靖1 清水徹男1 粉川進1 高橋賢一1 神林崇1 菱川泰夫1

所属機関: 1秋田大学医学部精神科学教室

ページ範囲:P.1287 - P.1294

文献概要

 【抄録】 Nocturnal Paroxysmal Dystonia(以下NPD)は,睡眠中に限って生じる発作性の粗大な異常運動エピソードを主症状とする症状群であり,1981年のLugaresiによる記載に端を発する。NPDは現在では睡眠障害の国際分類International Classification of Sleep Disorders(以下ICSD)の睡眠に付随する異常現象parasomniaの1つとして分類されているが,その病因や病態生理はいまだ不明であり,単一の疾患であるのか,異なる疾患群を含むものかも明らかではない。我々は,NPDの1症例につき睡眠ポリグラフ検査を反復して行い,その病態につき検討した。本症例では,何らの異常脳波の出現もみられなかったが,異常運動エピソードの出現に先行して常に脳波上の覚醒反応がみられたことから,異常運動エピソードの発現に覚醒反応が関与している可能性が高いと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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