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研究と報告
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【抄録】 慢性分裂病患者36名,健常者36名について右手随意運動時の運動関連脳電位の検討を行った。分裂病患者は全般に低電位傾向を示した。さらに継時的な観察において,健常者では振幅の変動を示したが,解体型分裂病患者ではどの時点においても平坦で振幅の変動性は認められなかった。単純運動と複雑運動の運動関連脳電位の比較では健常者において複雑運動の場合のほうが高振幅であったが,解体型分裂病群では両運動間の差異は認められず常に平坦波形を示した。分裂病者においてハロペリドール服用1週間後,精神症状の改善とともに運動関連脳電位の振幅が上昇し,1健常者では運動関連脳電位の振幅は覚醒水準により変化した。
以上のように,分裂病患者は運動関連脳電位において低振幅と過剰な安定性を示した。
以上のように,分裂病患者は運動関連脳電位において低振幅と過剰な安定性を示した。
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