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短報
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MAO阻害薬が抗うつ薬として登場してからほぼ30年を経た現在,我が国ではその副作用や食事制限の煩雑さのためほとんど用いられることがない薬剤となっており,近年我が国では,この薬剤の効果に関する報告はほとんどなされていない。しかし,英語圏では1970年代よりこの薬剤の再評価が行われており3),その適応をめぐっての研究が積み重ねられてきている。
今回,我々は著しい不安感,焦燥感,興奮,衝動行為,強い疲労感,過食,気分反応性の保たれた抑うつ状態を呈し,これらの症状が抗精神病薬や三環系抗うつ薬に反応せず,MAO阻害薬を用いることにより改善を示した症例を経験したので,ここに報告し,若干の考察を加えたい。
今回,我々は著しい不安感,焦燥感,興奮,衝動行為,強い疲労感,過食,気分反応性の保たれた抑うつ状態を呈し,これらの症状が抗精神病薬や三環系抗うつ薬に反応せず,MAO阻害薬を用いることにより改善を示した症例を経験したので,ここに報告し,若干の考察を加えたい。
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