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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻4号

1993年04月発行

特集 現代日本の社会精神病理

現代の性と婚姻

著者: 山本巌夫1

所属機関: 1多摩美術大学

ページ範囲:P.373 - P.378

文献概要

■まえがき
 第二次世界大戦が終わってから,すでにほぼ半世紀になんなんとしている。この間に,世界的に,性と結婚をめぐる考えは大きく変転してきた。我が国も決して例外ではなく,むしろ我が国独特の変化を遂げてきたともいえ,その都度しばしば危機とか病理とかと呼ばれてきた。
 なるほど,離婚率は増加し,結婚年齢は上昇し,婚姻率は減少し,出生率は低下,性体験の若年化や事実婚の増加,等々と性と結婚をめぐる論題は尽きない。しかし,昨今さすがに,離婚を不道徳視する声は聞かれなくなり,男女の自由な付き合いも紊乱と目くじらを立てることもなくなった。そしていまや,エイズを契機として,小学生にまで性を語る時代となってきた。このような時に当たり,現代の「性」と「婚姻」について考えてみたい,と思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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