文献詳細
短報
Clonazepam断薬後,けいれん発作と亜昏睡状態および筋強剛の増悪を呈した1症例
著者: 竹内文一12 小林利雄1 庄田秀志1 小片寛1
所属機関: 1信州大学医学部精神医学教室 2現,村井病院
ページ範囲:P.655 - P.658
文献概要
我々は,ある分裂病患者の下顎に限局する振戦を,tardive dyskinesiaと疑い,clonazepamを与薬漸増した。治療開始7週間後,治療効果が認められないと判断して与薬を中止。断薬4日後,亜昏睡と同時に筋強剛の増悪が2日間続き,その期間中に全身強直性けいれんが1回認められた。clonazepamの退薬症状が疑われたので,既報の症例と比較検討して報告したい。
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