icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻6号

1993年06月発行

文献概要

短報

真夏の強迫的長距離歩行による腎不全—慢性分裂病患者の1例

著者: 明石俊雄1

所属機関: 1長野県立駒ヶ根病院

ページ範囲:P.659 - P.661

文献購入ページに移動
 精神科治療に薬物療法が導入されて久しく,現在,特に分裂病治療において,抗精神病薬は不可欠と言える。また,軽症化が云々されている昨今であるが,この病気が治りやすくなったかどうかは今後の検討をまたねばならない。ここでは,非常識な行動に伴い腎不全に陥ったが,かろうじて回復した薬物抵抗性の1慢性分裂病男性患者について述べてみたい。
 彼は,真夏の日中無断離院して,強迫的に歩行し続け,翌日,病院から20km以上離れた所で救助された。その後,乏尿となり急性腎不全に陥ったが,血液透析により,かろうじて救命しえた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?