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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻7号

1993年07月発行

研究と報告

神経症圏に対する集中内観法

著者: 川原隆造1 木村秀子2 長沢宏2

所属機関: 1鳥取大学医学部神経精神科 2米子内観研修所

ページ範囲:P.713 - P.720

文献概要

 【抄録】 集中内観法(以下,内観療法)の神経症に対する治療効果をみるために,15名の神経症者(男子8名,女子7名)を対象にした。年齢は20〜53歳で,平均年齢は34.5±10.9歳であった。内観療法後の観察期間は2〜19カ月で,平均観察期間は12.6±5.4カ月間であった。内観療法は吉本の原法に従った。結果の概略は以下の通りである。
 (1)15名のうち12名(80%)は著明な効果(著効)を示し,そのうちの9名は治療を終結することができた。残りの1名は有効で,2名はやや有効であった。(2)病態レベルが深いと,内観療法による治療効果は期待できなかった。(3)内観の深さと治療効果とが必ずしも並行しない症例があった。(4)内観中の身体症状の軽減ないし消失も治療効果をもたらす大きな要因となった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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