文献詳細
短報
インターフェロン療法により抑うつ状態を来した慢性C型肝炎の1例
著者: 藤井障三12 渡邊克己12 水木泰1 山田通夫12
所属機関: 1山口大学医学部神経精神医学教室 2山口大学医学部総合リハビリテーション外来部
ページ範囲:P.845 - P.847
文献概要
インターフェロン(以下IFNと略記)は細胞由来の生理活性蛋白質であるが,その生理的特性として極めて多面的作用を有している。それらを大きく分けると,1)抗ウイルス作用,2)抗腫瘍作用,3)免疫系への応答である5)。IFNにはα,β,γの3つのサブタイプがある5)が,1986年非A非B型慢性肝炎に対してIFN療法の有効性が報告され3),慢性C型肝炎に対してもIFN療法が試みられてきている4)。しかし,IFNの副作用として発熱や精神症状を来すことが報告されるようになった10)。今回我々は,慢性C型肝炎に対するIFN-α療法により抑うつ状態を来した1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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