文献詳細
文献概要
特別講演
アメリカ合衆国における宇宙飛行士の精神医学的・心理学的選抜について
著者: 石附知実2 松田源一3
所属機関: 1テキサス大 2川崎市立川崎病院神経精神科 3国立下総療養所
ページ範囲:P.851 - P.859
文献購入ページに移動1989年,ジョンソンスペースセンターのNASA医療科学部門は,1957〜1988年のマーキュリー計画からスペースシャトル計画に至る精神医学的選抜過程の再調査を行ったワーキング・グループの勧告に基づき,宇宙飛行士志願者の精神医学的評価の方法を改訂した5,10,12,14,15)。ワーキング・グループの勧告は,別の場所で報告した16)が,NASAの医学的基準11)に基づき,現在もしくは過去の,不合格とすべき精神病をみつけだすといった,医学的・精神医学的過程もしくは“セレクトアウト”過程が,宇宙飛行士志願者の精神医学的評価の主眼である,と結論した。(NASAの)基準そのものは,アメリカ精神医学協会のDSM-Ⅲ-R1)による精神障害の診断に合うよう改訂された。
掲載誌情報