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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻9号

1993年09月発行

研究と報告

月経周期に関連したspike wave stupor

著者: 横山尚洋1 上原隆夫1 原純夫2 原常勝3

所属機関: 1東京都立大塚病院 2慶応義塾大学精神神経科 3駒木野病院

ページ範囲:P.951 - P.957

文献概要

 【抄録】 2例の月経周期に関連して出現するspike wave stupor(SWS)を報告した。第1例は39歳女性で27歳時に妊娠中絶手術後にもうろう状態および強直間代発作を呈するようになった症例で月経前に周期的にSWSが出現した。ダナゾールによる偽閉経療法を試みたが有効ではなかった。脳波では全般性多棘徐波複合を示し焦点性異常はみられなかった。第2例は37歳女性で20歳時に向反発作と二次性全般化発作が初発した。26歳頃より発作が増加し28歳頃より月経の前後にSWSを呈するようになった。脳波では右前頭側頭部に棘波焦点を認めたが極期には全般性棘徐波複合を示した。2例ともにバルプロ酸が症状の軽減に有効であったがspike wave stuporの周期性発現を抑えることは困難であった。文献例を合わせこれらの症例の臨床的特徴につき考察を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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