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文献詳細

雑誌文献

精神医学35巻9号

1993年09月発行

短報

びまん性レビー小体病の2剖検例—臨床症状およびMRI所見の検討

著者: 近藤直樹1 大原浩市1 石垣達也1 大原健士郎1 山本孝之2 浅野康彦3 小阪憲司4

所属機関: 1浜松医科大学精神医学教室 2福祉村病院 3国立豊橋病院 4横浜市立大学精神医学教室

ページ範囲:P.999 - P.1002

文献概要

 びまん性レビー小体病(diffuse Lewy body disease,以下DLBDと略す)は,1976年以降の小阪ら6,7)の一連の報告以来,まず日本で,そして1985年以後は欧米で注目され,最近は1疾患単位として認められるようになった。DLBDは小阪8)により通常型common formと純粋型pure formに分けられるが,通常型DLBDは,臨床的には中年以降に発症し,進行性痴呆とパーキンソン症状を主症状とする。病理学的には,中枢神経系における広範・多数のレビー小体の出現と大脳皮質に種々の程度の老人性変化を伴うことが特徴である。その臨床診断はアルツハイマー型痴呆,パーキンソン病が多く,多発梗塞性痴呆と診断された例は我が国にはない8)。今回我々が経験した2例は,臨床症状および画像診断よりパーキンソン病と多発梗塞性痴呆の合併と臨床診断されており,臨床病理学的に示唆に富んだ症例と考えられるので,若干の文献的考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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