icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻11号

1994年11月発行

文献概要

研究と報告

女子高校生のやせ願望と食行動の分析(2)—秋田市・能代市の女子高校生の比較

著者: 志賀令明1 福島峰子1 遠藤安行1

所属機関: 1秋田大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.1181 - P.1188

文献購入ページに移動
 【抄録】 筆者らは,秋田市・能代市の計3つの高等学校の女子生徒計694名を対象にして,食・対人行動に関する質問紙調査を実施した。それらに関して因子分析法を用いて解析を加え,さらに対象を肥満度と(現実の体重-理想体重)/BMI,の度合に応じて9つのサブグループに分類し,それぞれの「やせ願望」について段階回帰分析を用いて検討を加えた。その結果,まず双方全体では「肥満嫌悪」,「評価希求」の2つの因子が共通する説明変数として回帰した。次いで肥満度・やせ願望とも中程度の群間で比較すると,特に秋田市内からの通学者が多い秋田T高では,周囲の同年齢集団で規範となっているボディイメージに同調しようとする傾向がみられ,他方,周辺郡部からの通学者が多い能代市内の2つの高校では,家族からの出立志向が大きく影響を与えていることが知られた。若年層が「やせ」を望む地域差とその理由について考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?