icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻11号

1994年11月発行

「精神医学」への手紙

Letter—Promethazineにより夜間の背部痛を生じた精神分裂病の1例—寺尾論文を読んで

著者: 今泉寿明1

所属機関: 1可知病院

ページ範囲:P.1226 - P.1226

文献概要

 levomepromazine(LP),promethazine(PMZ)などの抗ヒスタミン作用を有する向精神薬(抗H1精神薬)の関与が推定されている夜間痛2,3)について,その分類と成因を論ずる。
 自験例は精神分裂病の男性。29歳で発病,31歳になりhaloperidol(HP)10mg/日(毎食後),LP 50mg/日(就寝前)の治療を開始。経過良好にて5週目にはHP 3mg/日,PMZ 25mg/日(就寝前)に減量した。すると6週目頃から,寝床と接する下背部(体位によっては前胸部,肩・上腕)に夜間鈍痛を訴え始め,起床後の活動ですぐ軽快し就寝までは無症状であると述べた。他の異常知覚は認めず,身体疾患も否定された。13週目のPMZ中断により痛みは徐々に和らぎ,15週目には消失,35週目の現在まで再発をみていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら