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文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻12号

1994年12月発行

研究と報告

Rapid cycling affective disorderにおける視床下部-下垂体-副腎皮質系の縦断的評価—尿中コルチゾール測定によるデキサメサゾン抑制試験を用いた検討

著者: 冨高辰一郎1 中平進1 加茂康二1 加茂登志子1 坂元薫1 田中朱美1 田村敦子1 小島至2

所属機関: 1東京女子医科大学精神医学教室 2群馬大学内分泌研究所

ページ範囲:P.1263 - P.1266

文献概要

 【抄録】 Rapid cycling affective disorder(RCAD)の6例の患者の視床下部-下垂体-副腎皮質系の縦断的評価を行った。方法としては最近内分泌領域で評価されている尿中フリーコルチゾール測定によるDSTを精神科領域で初めて行った。軽躁状態において2回,うつ状態において2回,計4回のDSTを施行した。その結果うつ状態において有意に尿中コルチゾールの高値を示したのみでなく,適当な基準値を設定すれば尿中コルチゾール/クレアチニン比がRCADのうつ状態のステイトマーカーとして有効である可能性を示唆する結果(感度100%,特異性91.7%)が得られた。RCADにおいて縦断的にうつ状態と視床下部-下垂体-副腎皮質系の亢進が非常によく相関することが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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