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文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻12号

1994年12月発行

文献概要

短報

難治性薬剤性パーキンソン症候群がL-threo-DOPS投与により改善した2症例

著者: 宮本正史1 畑典男1 大村慶子2

所属機関: 1諏訪湖畔病院精神科 2長野赤十字病院精神科

ページ範囲:P.1273 - P.1276

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 L-threo-DOPS(DOPS)は非生理的物質であるが生体内で天然型(-)ノルエピネフリンに変換される。このためノルエピネフリン欠乏状態の補充薬としての可能性が検討され5),すでに血圧上昇作用のほか,家族性アミロイドポリニューロパチーにおける自律神経障害およびパーキンソン病の特にすくみ足などの症状に対する効果が報告されている。また最近では,川田ら2)がパーキンソン病による皮膚寄生虫妄想に対してDOPSが効果的であった症例を,河田ら3)が吃音(initiation)に対するDOPSの有効例を報告している。今回,我々は難治性薬剤性パーキンソン症候群がDOPS投与により改善した2症例を経験したので若干の考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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