文献詳細
短報
1H-MRSによる側頭葉てんかん患者の脳代謝に関する検討
著者: 山沢浩1 喜多村雄至1 宮内利郎1 萩元浩1 遠藤青磁1 梶原智1 田中謙吉1 藤田春洋1 岸本英爾1
所属機関: 1横浜市立大学医学部精神医学講座
ページ範囲:P.1285 - P.1288
文献概要
magnetic resonance spectroscopy(MRS)は,原子核の自転による磁気共鳴現象を化学シフト表示したもので,生体の生化学的状態を非侵襲的,定量的に測定できることから,近年31Pや1Hなどの核種を用いて,脳腫瘍,脳梗塞など各種組織の生理学的,生化学的解析や病態の代謝学的解析などに応用されている12)。Miller10)は,1H-MRS測定可能なN-acetyl aspartate(NAA)は神経細胞に特異的に多く含まれる物質であることから,神経細胞の活動の指標になるとしており,てんかん原性焦点の検出に有用なことがうかがえる。
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