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雑誌目次

論文

精神医学36巻2号

1994年02月発行

雑誌目次

巻頭言

チェンジ,チェンジ,チェンジ

著者: 浜田晋

ページ範囲:P.120 - P.121

 チェンジという言葉がはやっている。
 アメリカの大統領が言い出したものらしい。確かにベルリンの壁が壊れ,ソビエトは崩壊し,自民党が政権を失い,バブルも消えた。このままいけば人類は滅亡するのではないかという大テーマが深刻に論じられている。地球温暖化,公害,人口激増,食糧,ゴミ,高齢化社会,教育,医療,東京一極集中,第一次産業の崩壊,どれをとってもなにかが変わらないと人類の将来はなかろう。問題はどう変わるか,変えるか,変えられるかであろう。

展望

抗うつ薬とリチウム併用による抗うつ効果増強作用

著者: 寺尾岳

ページ範囲:P.122 - P.130

■はじめに
 抗うつ薬とリチウム併用療法の目的の1つは,両者の併用により抗うつ効果を増強させることである。これは難治性うつ病に対する有力な戦略と考えられるが,後述するように,このことが広く認められるようになるまで長い年月を要した。その理由の1つとして,リチウムが躁病治療の第1選択薬として定着するとともに,抗うつ薬との併用では両者の作用が相殺されると考える治療者が多かったためと推察される。しかし,リチウムは抑うつ状態においては賦活作用を発揮することが報告されており19,44,45),抑うつ状態における抗うつ薬との併用は必ずしも矛盾を含むものではない。
 本稿においては,抗うつ効果増強のための抗うつ薬とリチウム併用療法に関して,まず歴史的な流れを展望し,この方法が現時点でほぼ確立された治療法であることを確認する。その上で,この治療法に関し,まだ解決されていない重要な問題をいくつか挙げ,文献的に考察することを目的とする。

研究と報告

Social phobiaと対人恐怖症—文献およびカナダ人自験例についての予備的考察

著者: 中村敬

ページ範囲:P.131 - P.139

 【抄録】 DSM-Ⅲ以降,欧米においても次第に注目され始めたsocial phobiaの概念が,我が国の対人恐怖症とどのような関係にあるのか検討することが本稿の目的である。そのためにまず,北米を中心とした最近のsocial phobiaに関する研究を通覧した。1)social phobiaの発症年齢,性差,婚姻状況は対人恐怖症とほぼ同様であった。2)症候学・診断学の見地からはsocial phobiaと空間恐怖との異同,回避性人格障害との関係などが対人恐怖症と対比して検討された。次いで4例のカナダ人のsocial phobiaの症例を提示し,対人恐怖症診断を併せて行い,両者の診断概念の比較を試みた。文献的考察から予想されたとおり,social phobiaの概念はより恐慌性障害あるいは空間恐怖の極に偏っているといえる。
 最後にsocial phobiaと対人恐怖症との関係を明らかにするために,多文化間の実証的な比較研究の必要があることが論じられた。

単極性うつ病の「慢性化」—6カ月後の転帰の重要性とそれに関連する要因の統計学的解析

著者: 田中敏恒

ページ範囲:P.141 - P.147

 【抄録】 外来を初診した原発性大うつ病患者71名を対象に,その病相転帰について遡及的に調査した。その累積寛解率は治療開始後6カ月,1年,2年でそれぞれ64.8%,74.7%,84.5%であった。また,24週を境に1週当たりの寛解率がその前後で2.7%から0.25%と著明に減少していた。24週後の寛解群と非寛解群の臨床特徴を比較してみたところ,男女の別なく解析した場合に,精神障害の遺伝負因が存在すること,慢性身体疾患を合併することなどが有意に非寛解群と関連することがわかり,初診までの未治療期間が2カ月以上であることが非寛解群と関連する傾向のあることがわかった。男性に限って解析してみると,初発年齢が高いこと,精神障害の遺伝負因が認められること,慢性身体疾患を合併することなどが有意に非寛解群と関連し,女性に限ると未治療期間が2カ月以上であることが非寛解群に関連する傾向のあることが示唆された。

1私立病院における慢性精神分裂病患者の院外作業および通院患者リハビリ訓練の検討—尾崎の「回復スケール」による検討

著者: 先崎章 ,   鈴木洋子 ,   阿部哲夫 ,   中西亜紀 ,   宮本尚哉 ,   大久保善朗 ,   浅井邦彦

ページ範囲:P.149 - P.157

 【抄録】 慢性期の精神分裂病患者60例に対して,1私立病院で医療者が治療の一貫としてかかわる院外職業リハビリテーション(以下,リハビリと略す)を行ったところ,約半数の症例でリハビリが成功して10例(17%)が一般就労に至った。成功例のうち,リハビリ開始時点で病院を生活の場としていた者(12例)の半数では生活の場が病院内より地域へと移行した。
 筆者らは,成功例では社会的相互作用に関する事柄が改善していたことを尾崎の「回復スケール」を用いることによって示した。リハビリが成功した例と失敗した例とでは,「回復スケール」の評価では,リハビリ開始時点ですでに「社会参加の広がり」をみる項目群のポイント数で差があったこと,さらに,再試行にて成功した例では初回試行で成功した例に比べて,リハビリ開始時点の「関係を営む際の柔軟性」をみる項目群のポイント数が高いレベルにあったことを示した。

季節性感情障害における高照度光療法の効果発現因子に関する多施設共同研究—高照度光照射と低照度光照射との比較

著者: 永山治男 ,   大門一司 ,   三島和夫 ,   山崎潤 ,   水間日香里 ,   太田龍朗 ,   高橋清久 ,   高橋三郎

ページ範囲:P.159 - P.165

 【抄録】 季節性感情障害における高照度光療法の効果が,光の特異的作用に基づくのかあるいは単なる非特異的効果にすぎないのかを検討するために,7例の同症患者に高照度光と低照度光を交互に10日間ずつ計30日間照射し臨床効果を比較検討した。その結果,高照度光は症状の有意な改善をもたらしたが,低照度光は無効であった。同療法の効果と,非特異的うつ病症状またはうつ病相数との関連が示唆されたが,同療法に対する患者の期待度または性格の関与を示唆する結果は得られなかった。以上から,同症において高照度光療法は光自体の特異的作用により臨床効果をもたらすことが示唆された。

昏迷状態を前景とし,central pontine myelinolysisのMRI所見が臨床症状の改善に伴いほぼ消失したアルコール中毒の1例

著者: 村田哲人 ,   越野好文 ,   大森晶夫 ,   伊崎公徳 ,   前田正幸 ,   伊藤哲

ページ範囲:P.167 - P.172

 【抄録】 症例は54歳の慢性のアルコール中毒の男性で,入院時には緘黙,寡動,意志の発動性の低下などの精神症状が前景に出現していた。うつ病性の昏迷を疑い治療したが改善みられず,MRIのT2およびproton密度強調画像にて橋底部中央に高信号域を認め,central pontine myelinolysis(CPM)と診断した。橋底部の異常所見は臨床症状の改善とともにほぼ消失し,T1強調画像では同部位に異常なく,ごく初期の可逆的な脱髄の過程を反映する所見と考えられた。画像上,病変は橋横走線維を含む橋底部の中央に限局し,他の各脳部位に異常はみられなかった。これらの画像所見は臨床症状に一致し,小脳失調は顕著であったが,錐体路徴候・脳神経症状などは病期を通して認められなかった。CPMの成因として,従来より栄養障害,肝障害,低Na血症とその急速補正などが注目されているが,本例にこれらの事実はなかった。

内縮恐怖(縮陽症,koro)の1例

著者: 劉鉄榜 ,   足立直人 ,   羅小年

ページ範囲:P.173 - P.176

 【抄録】 症例は発症時46歳の中国東南沿海部出身の男性。“陰茎が内縮し死に至る”と訴え急性不安恐慌状態を呈した。性器および腹部に身体的疾患は認められず,他の精神疾患も除外され,内縮恐怖(縮陽症,koro)と考えられた。抗不安薬による急性不安状態からの脱出後,認知行動療法的接近と環境調整により症状は消失し,再発はみられなかった。
 本症の成因は必ずしも文化的重圧のみでは説明できない多重的な構造を持つものと考えられた。小心で神経質な病前性格,先行する抑うつ不安状態,陰萎など性的機能への不安,知的機能の低さなどが基盤となり,“陰茎を狙う天女”という民間伝承や“陰茎内縮により死に至る”という中国伝統医学の概念にとらわれて急性不安恐慌状態として発症するものと考えられた。またDSM-Ⅲ-RやICD-10などの既存の診断分類には本症に適する項目がなく,その位置づけについて今後の検討を要するものと考えられた。

Bromocriptine単剤投与が奏効した思春期周期性精神病の1例

著者: 山川友子 ,   川崎峰雄 ,   渡部正行 ,   齋藤利和 ,   高畑直彦

ページ範囲:P.177 - P.184

 【抄録】 症例は15歳の女性で,月経周期に一致してほぼ定型的な躁うつ状態を反復した。躁病相では抑制欠如が目立ち,多弁,多動,精神運動興奮などを呈し,退行が著明であった。うつ病相では思考や行動の制止が強く,時に亜昏迷状態を認めたが,気分変調は軽度であった。各種抗精神病薬,lithium carbonate,carbamazepineのいずれにも反応せず,dopamine受容体作動薬であるbromocriptineの投与により症状の改善が認められた。基礎体温は二相性を示さず,LH surgeの欠如,progesteroneの分泌不全などから,無排卵性周期と考えられた。従前より,周期性精神病の病因として視床下部-下垂体系の機能的低格性が指摘されている。本症例では,bromocriptine投与後から躁うつ病相の発現が抑制され,内分泌学的異常の部分的な改善も認められた。このことは,bromocriptineが下垂体を介したprolactinの分泌を制御するだけではなく,視床下部に作用し症状改善を招来する可能性を示唆するものである。

Flunitrazepam投与による健忘と異常行動

著者: 杉浦麗子 ,   植本雅治 ,   西野直樹 ,   中井久夫

ページ範囲:P.185 - P.190

 【抄録】 睡眠導入剤flunitrazepam 4mg服用後約1時間経過した時点から,異常行動を呈し,翌朝には前向性健忘を呈した3症例を経験した(症状精神病1例・精神分裂病2例)。3症例に共通して,服薬約1時間後より入眠困難・焦燥感を訴え,多弁・多動となり,次第に興奮性・攻撃性が高まり,俳徊・脱抑制的な言動を呈した。これらの症状は,日中の精神症状が改善・安定傾向にあるのとは対照的であった。3症例ともに,flunitrazepamを中止あるいは減量し,短時間作用型のbarbiturate系の睡眠導入剤に置換することにより,異常行動の発現は消退した。benzodiazepine系薬物の副作用である奇異反応は,健常人であれば明らかに異常行動とみなされる言動が,精神科入院患者においては,単に〈精神症状の増悪〉として看過され,抗精神病薬のoverdoseや眠前薬の追加投与といった不適切な対応につながる危険性をはらんでいることを強調した。

自殺企図後に著明に症状が軽快したうつ病の2症例

著者: 高橋誠 ,   田中敏恒 ,   飯田眞

ページ範囲:P.191 - P.197

 【抄録】 自殺企図後に症状の著明な軽快を認めたうつ病の2症例について報告した。これら2症例では自殺を企図した後,抑うつ気分,希死念慮が消退するなど明らかな症状の軽快を認めたが,その数日から2週間後には再び症状が悪化し,抗うつ薬の増量により寛解に導くことができた。うつ病患者においては自殺企図後のカタルシス効果により症状の軽快が起こりうるといわれているが,先行研究の再検討により,カタルシス効果に加えて入院による環境の変化,および自殺企図後の意識障害などの不特定の身体的影響が治療的に作用している可能性が示唆された。しかし今回呈示した2症例では共に1度軽快したうつ病症状が再度悪化しており,このことから自殺企図後の症状の軽快が一時的な現象である可能性が考えられた。したがって,これらの患者に対する治療計画においては,慎重な経過観察と十分な薬物療法の継続が必要であることを指摘した。

短報

全身性エリテマトーデス精神病におけるIMP-SPECTの有用性

著者: 成田実 ,   中川ひろこ ,   森田幸代 ,   佐藤啓二

ページ範囲:P.199 - P.202

 全身性エリテマトーデス(SLE)は,精神症状を高頻度に現す疾患として知られている。SLE患者における脳波異常2)に加え,最近,CT,MRIの異常8),さらにSingle Photon Emission Computed Tomography(SPECT)9,10)やPositron Emission Tomography(PET)4,12)により局所脳血流と代謝の障害が指摘されており,本疾患の脳代謝障害と精神症状との関係で注目されている。一方,血清補体価,特にCH50値はSLE活動性を比較的よく把握できる指標として知られているが5),中枢神経系の病態を正確に反映する指標は知られていない。今回,我々は精神病像を呈したSLE症例に対してIMP-SPECT脳画像解析を行い,その結果,IMP-SPECT検査はSLE精神病の治療経過を示す指標として有用な検査であることが判明したので報告する。

眼球自己損傷を伴ったGilles de la Tourette症候群の1症例

著者: 柳橋雅彦 ,   安田聖子 ,   長谷川正士 ,   福留和美 ,   佐藤甫夫

ページ範囲:P.203 - P.205

■はじめに
 1885年にGeorges Gilles de la Touretteは慢性的運動性チックおよび言語性チックを伴った9例の患者のうち2例に自傷行為がみられたと報告している3)。その後,Gilles de la Tourette症候群(以下GTSと略)における自傷行為についてはいくつかの文献2,4,6)があるが,それらは身体を叩く,ぶつける,口唇を咬むなどが一般的である。しかし,眼球損傷の結果,永久的な視力障害を呈した報告は,筆者が検索したかぎり西田ら5)による右完全失明,左明暗弁別に至った例が報告されているのみで,国外でも数例7)しか見当たらない。
 今回,DSM-Ⅲ-Rの診断基凖1)を満たすGTSで,眼球自己損傷により両眼失明に至った後,筆者らの治療的関与により現在良好な社会適応を示している症例を経験したので,その臨床経過に若干の考察を加えて報告する。

Posterior cortical atrophy(Benson)の概念に合致し,臨床的にアルツハイマー病と診断された1例

著者: 西村徹 ,   安田秀 ,   加瀬昭彦 ,   小阪憲司

ページ範囲:P.207 - P.209

■はじめに
 アルツハイマー病(AD)患者にBálint症候群やGerstmann症候群などの頭頂後頭領域の局在症状を認めることはまれではない。しかし,実際にはposterior cortical atrophy(Bensonら1),以下PCAと略)を示す症例の報告は日本ではみられない。今回我々は,上記症状を呈した62歳のAD患者に,CT,MRI,SPECTなどの画像検査を施行し,興味深い所見を得たので報告する。

紹介

メキシコにおける子どものやけど治療施設—精神的ケアを中心として

著者: 角川雅樹

ページ範囲:P.211 - P.214

■はじめに
 1983年,メキシコのある財団が,子どものやけど治療とその予防に関する運動を始めた。その後1986年,メキシコ市近郊のソチミルコ(Xochimilco)という所にあるメキシコ市立小児病院の中に,やけどの総合治療施設(Instituto para la Atención Integral del Niño Quemado)が設けられ,その年より治療が開始された。ここで本施設を紹介する理由は,それが特に精神的ケアに焦点を当てたものだという点にある。
 最近,開設後5年間の統計資料を基にこれまでの経過が報告されたので1),以下この施設の紹介を通じて,メキシコにおける子どものやけどの実態をみてみることにする。

動き

「第34回日本児童青年精神医学会」印象記

著者: 中根晃

ページ範囲:P.216 - P.217

 第34回日本児童青年精神医学会は新潟県立悠久荘増村幹夫院長を会長に昨10月21〜23日に開催された。本学会は1990年に京都での第12回国際児童青年精神医学会を主催したことを記念して国際交流基金を設立し,近隣諸国のエキスパートを学会に招聘するプログラムを組むなど国際性を高めている。前年の横浜学会では3人の招待講演があったが,今年は基金の金利低下のため,台湾大学のWei-Tsuen Soong教授ただ1人の招待で,「台湾における学校精神保健における児童精神科医の役割」という講演が行われた。内容は多岐にわたり,今回のシンポジウムと関連して台湾における登校拒否の現状にも触れられたが,分離不安型と学校恐怖型という分類はそれなりの価値はあるのだが,古典的と言わざるをえない。

「日本精神科診断学会」印象記

著者: 太田敏男

ページ範囲:P.218 - P.219

 昨年10月30日(土),長崎市で日本精神科診断学会が開かれた。本学会は精神科国際診断基準研究会を前身とするまだ新しい学会である。研究会からの通算で13回,学会になってからは2回目の大会で,大会会長は長崎大学精神神経科学教室の中根允文教授であった。会場は長崎大学医学部構内のポンペ会館で,閑静でこじんまりとした雰囲気の中で行われた。同じ建物内に,江戸時代に西洋医学を伝えたオランダ人医師たちの肖像などが飾ってある資料室のような部屋があり,歴史の長崎を感じさせた。今回は,本学会としては参加者が比較的多く,約120名の参加があった。
 今回は,特定のテーマを立てたシンポジウムはなく,特別講演とティーチング・セミナーがそれぞれ2題あり,それ以外に一般演題がテーマごとにまとめられているという構成であった。

「精神医学」への手紙

Letter—前頭部の律動性脳波記録について—眼瞼振戦との鑑別は?/Answer—レターにお答えして

著者: 平賀旗夫

ページ範囲:P.220 - P.220

 本誌1993年7月号に掲載された本多直弘氏らの珍しい症例報告5)を拝読しました。これは前頭骨内面の骨過形成に内分泌障害と分裂病様の精神障害を合併した中年の女性の症例で,両側の前頭極部に優勢な4〜6Hzの高振幅律動性記録がみられ,著者らはこれを前頭部の異常脳波として,前頭葉症状との関連について考察しておいででした。
 しかし,論文中に提示された1回目の脳波記録の図では,①前頭極部で最大の分布を示し,陽性脚の切れ込みの深い鋸歯状律動波,②α波を欠く汎性低振幅基礎波,③高い混入筋電図レベルの3点が目立ちます。この3点セットは精神科領域の被検者ではよく見るもので,心理的・肉体的な緊張状態を反映した(判読に役立つ4))アーチファクトであることが多いようです。2回目の検査時に①が消えたのは,少し落ち着いたからではないのでしょうか。もし記録時に確認済み1〜3)の所見ならそのことを付記なさったらよいのにと思いました。

基本情報

精神医学

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-126X

印刷版ISSN 0488-1281

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