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文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻4号

1994年04月発行

文献概要

研究と報告

ラピッドサイクラーの臨床的特徴と治療抵抗性

著者: 冨高辰一郎1 中平進1 加茂康二1 加茂登志子1 坂元薫1 平澤伸一1 田中朱美1 田村敦子1

所属機関: 1東京女子医科大学神経精神科

ページ範囲:P.353 - P.357

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 【抄録】 12例のラピッドサイクラー(RC)の臨床的特徴の調査を行い,その中の10例について抗うつ剤の減量ないし中止とリチウム,カルバマゼピンなどの投与を行いながら平均2.8年間prospectiveに観察を行った。積極的な治療開始時点でRCの継続期間が2年未満の4例はその後RCではなくなっていたが,RC継続期間が2年以上続いていた6例はRCのままだった。
 以上の結果からRCは積極的な治療開始時点でのRC継続期間によって治療抵抗性が異なると思われた。今後のRC研究においてはRC継続期間を重視する必要があると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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