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文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻4号

1994年04月発行

文献概要

研究と報告

非24時間睡眠覚醒パターンを呈した季節性感情障害の1例

著者: 佐々木司1 上村秀樹2 原田誠一2 藤井恭一3 風祭元1 本多裕2

所属機関: 1帝京大学医学部精神神経科学教室 2財団法人神経研究所附属晴和病院 3国立病院医療センター放射線科

ページ範囲:P.383 - P.387

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 【抄録】 うつ病相に非24時間睡眠覚醒リズムが持続的に出現し,気分障害とリズム障害とが強い関連を示した季節性感情障害の男性1症例を報告した。本症例は,病相の季節性のほかに,発症年齢(19歳),過眠や時に過食など非定型的感情病症状をうつ病相で伴う点などから,Rosenthalらの報告した季節性感情障害のほぼ典型的な症例に当てはまると考えられた。光療法は,非24時間睡眠覚醒リズムの開始前の短期間のみ効果が認められた。本症例では,感情障害の成因にリズム障害が強く関与していることが示唆された。なお頭部MRI検査では,側脳室下角に左側の拡大によると思われる明らかな左右差が認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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