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文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻5号

1994年05月発行

研究と報告

定期的病棟訪問(御用聞き)によるリエゾン活動の有用性に関する実証的検討

著者: 松口直成12 辻丸秀策12 中沢洋一12

所属機関: 1久留米大学医学部精神神経科学教室 2久留米大学医学部脳疾患研究所

ページ範囲:P.511 - P.514

文献概要

 【抄録】 従来の紹介状を介した精神科コンサルテーションと「御用聞き」的リエゾンをそれぞれ実験的に施行し,両方法の効果の違いを同一施設において比較することにより,「御用聞き」的リエゾンの有用性を検討した。1年間を6カ月に分け,前半は依頼があった時病棟に赴く方法,後半は定期的に病棟を訪問する御用聞きを行った。御用聞き施行により,問題発生1週間以内の早期依頼率の増加傾向,著明改善率の増加および改善率全体の増加傾向,3日以内の早期改善率の有意な増加がみられた。これまで御用聞きシステムの有用性は,他科スタッフの利用度や意識調査の経年的な変化からretrospectiveに推察されていたが,今回の結果から「御用聞き」的リエゾンの持つ有用性が具体的に明らかにされた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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