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特集 精神医学と生物科学のクロストーク
精神分裂病研究のストラテジー—脳画像解析を軸として
著者: 倉知正佳1
所属機関: 1富山医科薬科大学医学部精神神経医学
ページ範囲:P.615 - P.619
文献購入ページに移動■はじめに
疾病の研究を,症候学,病態生理,病因の3段階に分けるとすると,分裂病のように本態が不明な疾患については,特に病態生理学的な研究が重要と思われる。その際,それぞれの所見が意味するところを,全体の相互関連の中で明らかにしていくことが必要である。また,その病態生理学的所見を共通項として,動物実験を行うこともできよう(図)。このような総合的アプローチにおいては,学説の統合ではなく,学説の根拠となっている所見に自ら再検討を加えながら,病態モデルの構成をめざすことが実りのある態度と思われる。当教室では,このようなストラテジーのもとで,分裂病の臨床的・基礎的研究を行っているので,ここでは,その概要を述べることにしたい。
疾病の研究を,症候学,病態生理,病因の3段階に分けるとすると,分裂病のように本態が不明な疾患については,特に病態生理学的な研究が重要と思われる。その際,それぞれの所見が意味するところを,全体の相互関連の中で明らかにしていくことが必要である。また,その病態生理学的所見を共通項として,動物実験を行うこともできよう(図)。このような総合的アプローチにおいては,学説の統合ではなく,学説の根拠となっている所見に自ら再検討を加えながら,病態モデルの構成をめざすことが実りのある態度と思われる。当教室では,このようなストラテジーのもとで,分裂病の臨床的・基礎的研究を行っているので,ここでは,その概要を述べることにしたい。
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