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文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻7号

1994年07月発行

短報

抗てんかん薬ゾニサミドとフェノバルビタールにより類似の環状紅斑を呈した1症例

著者: 山田康人1 佐藤守弘2 加藤光三1 栗田征武1 高橋留利子1 渡部学1 萩原真理子1 管るみ子1 丹羽真一1

所属機関: 1福島県立医科大学神経精神科 2福島県立医科大学皮膚科

ページ範囲:P.762 - P.764

文献概要

 ゾニサミド(zonisamide;ZNAと略す)は日本で開発された新しい抗てんかん薬で,側頭葉てんかんを中心とした難治性てんかんの治療薬としてその有用性を期待されている薬剤の1つである1,5)。多施設にわたる538症例にも及ぶZNAの効果と安全性の検討2)でも,副作用のために投与を中止した例はなく,安全性の高い薬剤とみなされてきた。しかし1991年大橋ら3)の報告以来,ZNAの副作用の中で薬疹に対して注意が向けられるようになってきた。
 一方,フェノバルビタール(phenobarbital;PBと略す)は以前から広く使用されている抗てんかん薬であり,催眠・鎮静薬としても有効なバルビツール酸誘導体だが,やはり薬疹の報告が多い薬剤である。我々はこのZNAとPBという構造式のかなり異なる薬剤で類似の環状紅斑を呈した1例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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