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文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻9号

1994年09月発行

文献概要

展望

遅発緊張病

著者: 古茶大樹1 濱田秀伯1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.900 - P.907

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■はじめに
 今世紀初頭にKraepelin11)は『初老期精神病の領域は,現在おそらく精神医学全体の中で最も不明な領域である』と述べた。21世紀を迎えようとしている今日もなお,初老期以降に発症する内因精神病は,その疾病分類,症候学,病因論,発病状況論において解決すべき課題を数多く抱えた領域であることに変わりない。
 その中にあって,遅発緊張病は忘れられた疾患である。遅発緊張病は今日でも存在するのか?存在するとすればどのような形でみられるのか?本論文では,今世紀前半にしばしば取り上げられていた『遅発緊張病』の概念と展開を歴史的に振り返るとともに,今日における症候学的な特徴,その疾病分類学上の位置づけについて展望を試みたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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