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文献詳細

雑誌文献

精神医学36巻9号

1994年09月発行

研究と報告

うつ病患者におけるメランコリー型とDSM-Ⅲ-R人格障害—両者の相互関係とうつ病病前性格研究における意味

著者: 佐藤哲哉12 坂戸薫23 上原徹23 佐藤聡3

所属機関: 1藤田保健衛生大学豊岡台病院 2新潟市民病院精神科 3新潟大学医学部精神科

ページ範囲:P.927 - P.935

文献概要

 【抄録】 本研究では,96名の大うつ病外来患者を対象にメランコリー型とDSM-Ⅲ-R人格障害の関連が一連の多変量解析を用いながら調査された。結果は,メランコリー型で把握される人格特徴が,強迫性を含むすべての人格障害でとらえられている人格特徴とかけ離れたものであることを示した。また,DSM-Ⅲ-Rにおける3つのclusterによる人格障害の分類は部分的にしか支持されなかった。メランコリー型の人格記述がDSM-Ⅲ-R Axis Ⅱに収載されれば,この軸の記述は,これまで以上に広範囲の人格特徴の把握を可能とし,うつ病の臨床と研究にこれまで以上に有用性を増すことになるだろう,ということが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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