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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻1号

1995年01月発行

特集 分裂病者の社会復帰—新しい展開

地域ぐるみの心理教育

著者: 後藤雅博1

所属機関: 1新潟県精神保健センター

ページ範囲:P.59 - P.64

文献概要

■はじめに―心理教育とは
 近年,欧米で精神分裂病のリハビリテーション・プログラムの1つとして,家族あるいは患者と家族双方への心理教育的アプローチpsychoeducational approachといわれるものが再発の防止に効果があるとされてきており,日本でも各地でその導入が試みられている。このアプローチは単純に言えば,専門家と家族,患者が病気についての知識を共有し,かつ対処技能の向上を図ることで再発にっながるような不適切な行動を防止しようというものである1,3,5,6,12)
 このアプローチは心理教育的家族療法psychoeducational family therapyとして紹介されてきた1)。しかし家族を治療するのではなく,家族にもまた援助が必要であり,かつ適切な援助さえあれば家族は最も有効な治療協力者になる力がある,という観点に立つことと,また再発防止に焦点を当てている点で従来の家族へのアプローチとは相違している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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