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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻10号

1995年10月発行

研究と報告

生活障害(disability)と精神症状との関連について—精神障害者社会生活評価尺度(LASMI)を用いた分析

著者: 池淵恵美1 岩崎晋也2 宮内勝3 大島巌4 杉本豊和2

所属機関: 1帝京大学医学部精神科学教室 2共同作業所全国連絡会 3東京大学医学部精神医学教室 4東京都立大学人文学部社会福祉科

ページ範囲:P.1041 - P.1048

文献概要

 【抄録】近年リハビリテーションへの期待が高まる中,評価の問題が重要な課題になりつつある。障害者労働医療研究会では,精神分裂病者の生活障害を客観的に評価するために,「精神障害者社会生活評価尺度(LASMI)」を開発した。今回54例を対象に,本尺度と精神症状との関連の解析を行った。①BPRS,SANS,GASと有意な正の相関があり,入院か外来かでも尺度の得点が有意に異なり,概括的な重症度を把握できると思われた。②陽性症状,陰性症状の程度と生活障害のパターンとの間に一定の関連を認めた。これは臨床的な印象とよく一致していた。③本尺度の対象としては,課題遂行能力や対人関係の把握の項目が豊富であり,リハビリテーションに取り組んでいる例が適当と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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