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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻10号

1995年10月発行

文献概要

短報

マレイン酸チモロール点眼液により抑うつ症状が遷延した緑内障の1例

著者: 一宮洋介1 森大輔1 阿部道郎1 井上令一1

所属機関: 1順天堂大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.1109 - P.1111

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 マレイン酸チモロール(timolol maleate;以下timololと略する)は非選択的β遮断剤で,眼への局所投与で優れた眼圧低下効果を示すことから,緑内障の治療薬として広く使用されている。この点眼液はその臨床導入以来様々な副作用が報告されたが,重篤なものは少なく比較的安全性の高い薬物とみなされている8,9)。しかし稀ながら抑うつ,不安,失見当識など中枢神経系の副作用が出現することが知られており9),このために使用中止に至った例も報告されている5)
 今回我々は,反応性の抑うつ状態がtimololの点眼液で遷延化したと思われる緑内障の1例を経験したので,報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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