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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻10号

1995年10月発行

文献概要

短報

重度の痴呆例におけるapolipoprotein ε4対立遺伝子の頻度

著者: 井形るり子13 井形朋英2 石塚公子3 木村武実1 吉田浩之1 城忠志3 桂木正一3 高松淳一1 宮川太平3

所属機関: 1国立療養所菊池病院 2熊本県立富合病院 3熊本大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.1115 - P.1117

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 ヒトアポリポ蛋白E(アポE)遺伝子は,3.7kb,19番染色体に位置し,一般人口中に3種類の対立遺伝子,APOE-ε2,APOE-ε3,APOE-ε4が存在する。それぞれ合成されるアポEペプチド(E-2,E-3,E-4)は,野生型とされるE-3に対し,E-4,E-「訪問看護と介護」編集室さま2ではそれぞれ112番目あるいは158番目の残基でArg→Cys,あるいはCys→Argの置換が生じている。近年APOE-ε4と遅発性孤発性アルツハイマー病,遅発性家族性アルツハイマー病の緊密な関係が報告されており,APOE-ε4をホモで持つと,80歳までに遅発性アルツハイマー病を発病する可能性が高くなるとも言われている1,6)
 今回我々は,polymerase chain reaction(PCR)法を用いて,痴呆患者のアポE遺伝子の多型性(polymorphism)を調べ,臨床経過との関連を考察したので,ここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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