icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻11号

1995年11月発行

文献概要

研究と報告

精神分裂病症例の脳CT所見における性差について

著者: 大沼徹1 木村通宏1 高橋正1 岩本典彦1 新井平伊1

所属機関: 1順天堂大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.1155 - P.1159

文献購入ページに移動
 【抄録】精神分裂病101例の頭部CT像を用い,その脳形態学的特徴における性差について検討した。男性分裂病群と男性対照群,女性分裂病群と女性対照群の比較では,どちらも分裂病群においてこれまでに報告されているような形態学的特徴を認めた。また,分裂病群内では男性群において女性群に比し側脳室下角の拡大が目立つことが示唆された。一方,対照群では脳形態学的特徴における性差は認めなかった。今回の結果から,これまでに報告されているような脳形態学的特徴が,分裂病群では男女を問わず存在すること,そして男性分裂病群ではその特徴の一部がより強調されている可能性があることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?