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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻11号

1995年11月発行

文献概要

研究と報告

リエゾン精神医学診断へのDSM-Ⅲ-R適用―Axis Ⅲ〜Ⅳをめぐって

著者: 谷口典男1 武田雅俊1 西村健2

所属機関: 1大阪大学医学部精神医学教室 2甲子園大学栄養学部

ページ範囲:P.1193 - P.1197

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 【抄録】リエゾン精神医学診断へのDSM-Ⅲ-Rによる適用を試みた。対象は,大阪府立病院に1983年12月より1985年11月までの2年間,他科診療科入院中に依頼のあった184例である。コントロール群としては同病院精神科病棟に1986年1月から1986年12月まで入院治療をした126例を用いた。リエゾン症例においてAxis ⅠとAxis Ⅱによる診断が全例可能であった。リエゾン症例の特徴としては器質性精神障害の占める比率が高く,これはAxis Ⅲに脳循環,脳代謝に影響を与えやすい身体疾患が多かったためと思われた。またAxis Ⅳの心理的社会的ストレスの強さ尺度は,精神症状への身体生理学的ストレスを評価するのには十分でなく,意識障害レベルをも含めた心身両面からのストレス評価が必要と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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