icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻11号

1995年11月発行

文献概要

短報

高カルシウム血症を伴った多発性骨髄腫のせん妄に骨吸収抑制剤が効果的であった1例

著者: 篠崎徹1 志真泰夫2 松本武敏2 西村浩3

所属機関: 1神奈川県立厚木病院精神科 2国立がんセンター東病院緩和ケア病棟 3東京慈恵会医科大学臨床検査医学教室

ページ範囲:P.1211 - P.1213

文献購入ページに移動
 悪性腫瘍はしばしば高カルシウム血症(高Ca血症)を合併し,特有の臨床症状を呈する5,6)。今まではこの高Ca血症が直接死因となることが多く,高Ca血症の是正は患者のQOL(quality of life)の面からも重要である7)。今回,多発性骨髄腫に伴う高Ca血症からせん妄を呈し,骨吸収抑制剤であるpamidronate disodium injection(Aredia)の投与を試み,せん妄の改善をみた1例を経験したので報告する。さらに,末期患者におけるせん妄に対しても向精神薬中心の治療だけでは不十分であることを述べた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?