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文献概要

研究と報告

飲酒に関する意識と実態についての調査—上海および横浜における比較研究

著者: 飯塚博史1 王祖承23 原田憲一1 金子善彦1 方胎儒23 徐鶴定23 厳和駸23 斎藤惇1 奥平謙一1 矢花辰夫1 高橋秀雄1

所属機関: 1神奈川県立精神医療センターせりがや病院 2上海市精神衛生中心 3上海第二医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.1307 - P.1315

 【抄録】中国および日本における青少年の飲酒の実態を比較検討するために,上海,横浜という2都市において,質問紙法によるアンケート調査を実施した。対象は,それぞれの国の医学生,看護学生および高校生で,その合計は中国人学生569人,日本人学生703人である。飲酒の頻度,量,種類などに関しては,日本人学生のほうが中国人学生よりも多かった。またアルコールを飲む理由について,日本では酔い心地に対する期待感を挙げた者が多かったが,中国では儀式,祭礼,健康に対する有効性に注目した回答が多かった。さらに,アルコール依存症についての概念や,酩酊上の迷惑行為に対する考え方にも,2国間で相違が認められた。これらの回答を比較検討した上で,今後のアルコール関連障害に対する対策について,若干の考察を行った。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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