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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻12号

1995年12月発行

文献概要

短報

ミアンセリン投与により無呼吸がみられたせん妄の2症例

著者: 浜田真理子1 松島英介1 渥美義賢2 融道男1

所属機関: 1東京医科歯科大学神経精神医学教室 2国立特殊教育総合研究所情緒障害教育研究部

ページ範囲:P.1319 - P.1322

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■はじめに
 ミアンセリンは高齢者におけるせん妄に効果があると報告され,臨床に用いる試みがなされている3)。ミアンセリンはセロトニン2受容体,アドレナリンα1,α2受容体,ヒスタミンH1,受容体などを遮断する2,7)ことが知られているが,せん妄を改善する薬理学的機序については明らかになっていない。一方,ミアンセリンは,心毒性が弱く5),重篤な呼吸抑制などの副作用がない1)という安全性を合わせ持つことも高齢者のせん妄に用いる場合,利点とされている。しかしながら,開胸手術後の1例と慢性腎不全で腹膜透析中の1例で,せん妄状態を呈したためにミアンセリンを投与したところ,催眠効果の発現と合わせて無呼吸がみられたのでその経過を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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