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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻2号

1995年02月発行

文献概要

動き

「第1B回日本神経心理学会総会」印象記

著者: 伊藤皇一1 田辺敬貴2

所属機関: 1小曽根病院精神神経科 2大阪大学健康体育部

ページ範囲:P.220 - P.220

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 第18回日本神経心理学会総会は,埼玉医大久保浩一教授の会長のもとに,1994年9月29,30日の両日,川越市市民会館で開催された。会長講演,特別講演,シンポジウム,教育講演,122題の一般演題など,盛り沢山の内容で,あいにくの台風接近のため天気はぐずつき気味であったが,500余名の多数の参加者に恵まれ,活発な討論が行われた。
 久保教授は半側空間無視の研究では我が国の第一人者である。したがって,会長講演では,「半側空間無視の病巣部位とメカニズム仮説」と題して,半側空間無視の説明仮説の主流であるHeilmanら一派やMesulamら一派の仮説を中心に主な説明仮説について,自験例の詳細な観察と病巣部位の検討から,それらの妥当性を丹念に見直し論じられた。わずか30分の間に広範な説明仮説の歴史的流れを要領よくまとめられた点も魅力的であった。特別講演は,杉下守弘教授(東大音声研)による「神経心理学の研究法 今後の発展に向けて」であり,この領域の研究法の問題点について指摘されたが,司会の豊倉康夫氏(東京都老人医療センター)が,神経心理学は脳と心の関連を究明する学問領域であると付言されたのは非常に印象的であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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