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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻4号

1995年04月発行

文献概要

研究と報告

デイケアに通所した精神分裂病例の精神症状の改善について

著者: 高野佳也1 加藤元一郎2 塚原敏正1 笠原友幸3 鈴木透1 原常勝1

所属機関: 1駒木野病院 2東京歯科大学市川総合病院精神神経科 3秦野病院

ページ範囲:P.369 - P.376

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 【抄録】駒木野病院を退院後6か月以上デイケアに通所した精神分裂病23例(デイケア群)と,退院後6か月以上デイケアを利用せず通院した精神分裂病23例(対照群)に対し,prospectiveに,退院時,6か月後,12か月後に,BPRSとSANSを用い精神症状の評価を行った。その結果デイケア群で,12か月後に,BPRSで,総合得点と「緊張」などの得点が改善し,SANSで,総合得点と「情動の平板化・情動鈍麻」などの下位尺度得点が改善し,対照群と比べ低得点となっていた。したがって,デイケアに通所した精神分裂病者では,SANSで評価される陰性症状を中心とした精神症状が,通所しなかったものより著明に改善されることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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