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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻5号

1995年05月発行

研究と報告

月経前にbinge eatingが増悪した過食症の2症例

著者: 藤本香織12 井上猛2 傳田健三2 笠原敏彦2 小山司2

所属機関: 1現,医療法人社団慈藻会平松病院 2北海道大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.509 - P.513

文献概要

 【抄録】月経前にbinge eatingが増悪した過食症の2症例について報告し,文献的考察を行った。症例1は17歳の女性でインスリン依存性糖尿病を合併していた。初診時には月経前のbinge eatingの増悪は明らかではなかったが,入院後,月経周期に伴うbinge eatingの増悪が顕著にみられ,眠気,抑うつ気分も月経前に増悪した。症例2は22歳の女性で,薬物治療により症状軽快したが,その後,長期間なかった月経が再開してから,月経前にのみbinge eatingが出現するようになった。月経前の食欲の亢進(特に炭水化物)は健康女性でも報告されていることから,月経前の食欲の変化,女性ホルモンの影響が,binge eatingの増悪因子となった可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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