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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻6号

1995年06月発行

研究と報告

アレビアチン®の[末]から[細粒]へ変更する際における投与量の変換率の検討

著者: 武藤福保1 谷内弘道1 鎌田隼輔1 布村明彦1 直江裕之1 松本三樹1 千葉茂1 宮岸勉1

所属機関: 1旭川医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.639 - P.644

文献概要

 【抄録】phenytoin(PHT)服用中の27例のてんかん患者(18〜75歳,男性11例,女性16例)について,末から細粒への剤形変更に伴う薬物血中濃度および発作頻度の変化を検討した。剤形変更前のPHT末の投与量は平均4.25mg/kg/日であった。PHT細粒の投与量を末の60ないし65(平均61)%に設定した結果,血中濃度を測定しえた26例のPHTの平均血中濃度は9.28μg/mlから3.50μg/mlに低下し,血中濃度-投与量比の平均は2.15から1.29に低下した。また,過去1年以内に発作がみられた症例では16例中8例(50%),全対象27例中でも10例(37%)で発作頻度が上昇した。
 PHTの血中濃度を剤形変更前の数値に近づくように調整した9例のPHT細粒の投与量は未の68ないし95(平均87)%であり,9例中8例は80%以上であった。したがって,血中濃度を維持するためには,PHT細粒の投与量は未の80%以上が望ましいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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