icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻6号

1995年06月発行

短報

非機能性下垂体腺腫と病的多飲水を合併したうつ病でみられたFIRDAについて—事象関連電位(P300)との関連

著者: 伊藤陽1 亀田謙介1 加藤靖彦1 中山温信1 松井望1

所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.653 - P.656

文献概要

 前頭部間欠律動性δ活動(frontal intermittent rhythmic delta activity;FIRDA)は2),当初は脳幹,大脳正中部などの脳深部の器質病変と関連づけられていたが1),その後の報告では,より広汎な脳器質疾患4),代謝性疾患,てんかん,精神分裂病8),躁うつ病3),Ganser症候群6),薬物投与9)などでもみられることが明らかになっている。今回,我々は非機能性の鞍内下垂体腺腫を合併したうつ病において,病的多飲水5,11)がみられた時期に脳波上FIRDAが見い出され,以後それが持続した1例を経験した。この症例では,FIRDA出現後は継時的に事象関連電位(event relatedpotential;ERP)を記録することができたので,FIRDAとERPの関連を中心に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら