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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻9号

1995年09月発行

文献概要

研究と報告

大量のバルプロ酸ナトリウムによる急性中毒—昏睡状態と呼吸不全を来した1例

著者: 兼本浩祐1

所属機関: 1国立療養所宇多野病院関西てんかんセンター

ページ範囲:P.921 - P.925

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 【抄録】大量のバルプロ酸ナトリウムとフェノバルビタールを飲み込み,数時間の経過で昏睡状態と呼吸不全に陥った女性例を報告した。摂取後,18時間後の血中濃度は,バルプロ酸ナトリウムが993μg/mlとフェノバルビタール117μg/mlに達していた。経過の中で,血小板減少,アミラーゼの上昇,腎機能障害が出現したが,肝機能障害は認められなかった。昏睡から回復した後,一過性の視力障害を訴えたものの,全く後遺症なく回復して退院した。大量のバルプロ酸ナトリウムによる急性中毒の文献例の展望を行った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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